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企業の保険~日々のコンサルティングから~
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失火法と類焼損害補償特約
ご存じの方多いと思いますが、日本には「失火ノ責任ニ関スル法律」(明治32年3月8日制定)があり、過失により失火した場合には、損害賠償責任を問わないこととなっています。

条文は下記になります(現代文に変更)
『民法第709条の規定は、失火の場合には適用しない。ただし、失火者に重大な過失があったときは、この限りでない』
つまり、民法第709条の不法行為責任(他人に損害を与えた場合には、その損害を補償しなければならない)を過失による失火の場合は、免責にするとのことです。但し故意また重過失があれば、損害賠償責任は負うとされます。

これによって、火災で被害を受けた場合は、自力で復旧しなければならないこととなり、火災保険が普及することとなったのです。

ところが、数年前から、損害保険会社は、火災保険に「類焼損害補償特約」を発売するようになっています。
これは、故意以外の原因で火元になって「隣近所の居住用建物・家財」に損害を与えた場合に、被害者の損害を総額1億円限度に補償するものです(ただし被害者自身の加入していた火災保険があれば、その火災保険による補償に不足が有る場合には、その不足額の補償)。

この「類焼損害補償特約」は、「失火ノ責任ニ関スル法律」が有るので、付帯する必要が無いと思われますが、実際にはニーズが多くて発売されたものです。

現実的に事故が発生すると、隣近所の方が火災保険に未加入であったり、過入金額が不足していたりすることも多くあります。
「失火ノ責任ニ関スル法律」が有るので補償は全く必要ない、火災保険を付帯しなかった方が悪いとして、補償を断ることもできます。
しかし、隣近所とし長く近所付き合いをしていくための対策として、この保険のニーズが生まれています。保険料も年間1000円強です。
補償を断ったため居づらくなって引越されたケースや、自分の火災保険金を近所の補償のために使ったなどの事例も聞いています。
道義的負担も大きなものを感じます。

類焼被害の実例を経験しましたので、この保険をお客様にお勧めをしています。
(2012.9.1 sawano)

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